茨城から世界へ「日本一高い栗むし羊羹」菓匠風月の挑戦
・1本14,040円の栗むし羊羹がなぜ人気?
・“幻の栗”「飯沼栗」の魅力
・Pentawards銀賞を受賞したパッケージ
・贈答品&海外展開の最新情報
1本14,040円という高額ながら大きな支持を得ている
栗むし羊羹を開発し、海外にも販売を拡大しています。
希少なブランド栗「飯沼栗」を惜しみなく
使用したこの羊羹は、
贈り物や特別な日の一品として人気を集め、
世界的なパッケージデザイン賞を
受賞するなど話題性も十分。
本記事では、その誕生秘話や製造のこだわり、
地域を越えて笑顔を広げようとする
三代目の想いを詳しくご紹介します。
取材先 | 菓匠風月 |
---|---|
所在地 | 茨城県日立市十王町山部1773-1 |
公式サイト | https://depa.stores.jp/about |
SNS |
創業の歴史と背景
菓匠風月のあゆみ
初代のころの風月堂(提供:菓匠風月)
創業は1948年、初代・光彦さんが
卸売専門店「風月堂」としてスタート。
自転車で商店へ和菓子を卸していた時代から、
品質第一の方針を貫いてきました。
現在は三代目・浩一さんが伝統と
新たな発想を融合させながら、
和菓子の製造・販売を行っています。

先代から
“商品が売れなくなっても
原材料の質は落とすな”
という教えを受け継いできました。
だからこそ、地元名産の栗を使う時も
一切の妥協をしない方針を守っています。
取り扱い商品の幅広さ
現在の菓匠風月では、
以下のように季節感や
地域性を重視した和菓子が充実しています。
地元茨城で親しまれてきた
どらやきやかまくら大福などを中心に、
こだわりの素材を使った新商品を
積極的に開発している点が特徴です。
「日本一高い栗むし羊羹」が生まれた理由
“飯沼栗”との出会い
茨城を食べよう参照
「1本14,040円」という高価格
で話題の栗むし羊羹には、
茨城県の希少なブランド栗
「飯沼栗」が使われています。
この栗は毬(いが)に
一粒しか実らず、
大粒かつ低温熟成による
豊かな風味を持つため、
“幻の栗”
とも呼ばれるほど希少です。

茨城は栗の産地として
歴史が深いですが、
飯沼栗の大きさと甘みは格別でした。
最初に口にしたときの衝撃は忘れられません。
価格設定に込めた想い
農家と和菓子屋の双方には、
過度な価格競争から抜け出せずに
原材料や人件費の高騰
に耐えかねて
廃業してしまうリスクがあります。
三代目は
「本当によい素材を正当な価格で買い取り、
その価値をしっかり伝える」
そうすることで、
茨城の栗の価値を高めたいと考えました。

農家さんから
『市場価格に振り回される』
という声を聞きました。
そこで適正価格で買い取り、
農家さんにしっかり利益を還元する仕組みを作りたい。
「1本14,040円」は、
農家にもメリットをもたらす
大胆な挑戦として設定された価格なのです。
万羊羹が支持されるポイント
手作業で引き出す“栗の奥深さ”
機械を使った大量生産では
実現しづらい渋皮の残し方や
加熱具合の調整など、
職人の手間を惜しまない姿勢が大きな特徴です。
羊羹全体の**約80%**を栗が占めるため、
あんこの量を最低限に抑えた
贅沢な味わいが評判を呼んでいます。

渋皮をわずかに残すことで、
深みと味わいが増すんです。
一粒ずつ手で剥くのは大変ですが、
その分だけ仕上がりが全然違いますね。
万羊羹が支持される
ポイント
真空パック技術
特別な真空パックを活用することで、
従来は10日前後だった羊羹の賞味期限を
約1ヶ月に延ばすことに成功。
贈り物としての使い勝手が
大きく向上しました。
洗練されたパッケージ
桐箱を採用したデザインを採用
世界的なパッケージデザイン賞
「Pentawards」
の食品部門で銀賞を獲得するなど、
大企業と肩を並べる評価を得ています。
地元以外でも広がる需要
「高価でも納得できる価値がある」
と感じる顧客が多く、
百貨店やオンライン通販を通じて全国展開。
さらに台湾でのクラウドファンディングや、
ニューヨークへの販売を見据えるなど、
海外市場にも視野を広げています。
未来への展望―笑顔の連鎖と循環
茨城発、世界へ
万羊羹は
台湾のクラウドファンディングで成功し、
「茨城の高級和菓子」
として海外からも注目されています。
次の目標はニューヨークへの進出で、
茨城発の和菓子が
世界に羽ばたく可能性を大いに秘めています。

日本でも海外でも
この万羊羹が
笑顔の連鎖と循環を
生み出してくれたらいいですね。
地域と職人を支える“適正価格”
「高級栗むし羊羹なんて売れない」
という声はあったものの、
いまでは茨城を代表する贈答品
として定着しました。
高い価格だからこそ、
農家にも職人にも相応の報酬が行き渡り、
後継者育成や新技術開発など
持続可能な経営が可能になります。

笑顔の連鎖と循環を広げたいんです。
適正価格で素材を買い取ることで
農家さんが潤い、
消費者にも美味しさを届けられる。
そこで生まれた利益を再投資し、
もっと良いものを作っていきたいですね。
店舗情報・購入方法
店名 | 菓匠風月 |
---|---|
電話 | 0294-39-3015 |
所在地 | 茨城県日立市十王町山部1773-1 |
公式サイト | https://www.kasho-fugetsu.net |
SNS | |
購入可能先 | mochimoji(モチモジ)shop |
>商品ラインナップ<
まとめ
菓匠風月が生み出す「日本一高い栗むし羊羹」は、
茨城の幻の栗「飯沼栗」
を最大限に活かした逸品です。
伝統製法や真空パックなどの技術革新、
高い包装デザイン力が
世界的にも評価され、
贈答用としての保存性と
特別感を両立しています。
この挑戦は、
農家・和菓子屋・消費者
の三者すべてに利益をもたらし、
「笑顔の連鎖と循環」
を地域から世界へ広げようと
する取り組みの象徴とも言えるでしょう。
特別な日の贈り物や、
ー自分へのご褒美に―
ぜひ一度、
その味わいを確かめてみてはいかがでしょうか。