茨木・「茨木城主もなか本舗 ちとせ」で味わう今はない"片桐もなか"



「子供たちに本物
和菓子を味わってほしい」

そんな思いが詰まった
和菓子屋を取材しました。

素材選びや製法へのこだわり
地元との"あたたかな"つながりなど、
を大切にしています。

長年愛されてきた理由はどこにあるのか。

本記事では、職人技と季節感が
溶け合う和菓子の魅力をお伝えします。




■本記事のポイント

・あんこへの徹底したこだわり

・新鮮さを重視する理念

・季節を感じる商品づくり

・家族で支える創造性


・地域との温かな結びつき

 

項目 詳細
取材先 茨城城主もなか本舗 ちとせ
所在地 大阪府茨木市双葉町6−10

電話番号

072-635-0120


お菓子作りのコンセプトと理念


店内で作業する様子

この店の和菓子作りの核
となっているのは、
新鮮さを重視する姿勢です。

生菓子や”もなか”は
作り置きをせず、
一つひとつを丁寧に
仕上げています。

登録無形文化財を作る」



という誇りを持ち、
手間を惜しまない真剣な姿勢で
生菓子を生み出すことが信条です。

あんこへのこだわり


手炊きあんこの工程

和菓子づくりで大切なのは、
あんこそのものの味わいです。

このお店の職人はあんこを

「和菓子の命」



と捉え、
豆の選定から 炊き上げまで、
細やかな工程を守り続けています。

選び抜かれた小豆


北海道帯広産の小豆

使われる小豆は、
北海道帯広岡山から
取り寄せた良質なもの。

豆は同じ品種でも年や生産地によって
品質が異なるため、満足できる品質が
手に入るまで探し続けるといいます。

そうしたこだわりから、
他店にはないコクと上品な甘さを
感じられるあんこに仕上がります。


伝統を守る手炊き


職人が鍋で手炊きする様子
おいしいあんこは自分の手で

という考えのもと、看板商品”茨木城主もなか”
では昔ながらの手炊き製法を選択。

人の手で火加減を微調整しながら
炊き上げることで、
豆が持つ自然な風味と
深い味わいを最大限に引き出しています。

季節感が息づく和菓子


季節の練り切り

和菓子は季節を楽しむ文化
でもあります。

この店では、桜や梅を
モチーフにした練り切りなど
名称や見た目から季節を感じられる
商品を展開しています。

食べる人が五感で味わえるよう、
香り意匠に配慮している点が特徴です。

歳時記の本



※名前の決め方は"歳時記"をもとにしている

悦緒さんのアバター 悦緒さん

和菓子は甘いおやつだけじゃなく、
文化も味わうものだと思います。


茶席への茶菓子と地域への想い


茶席で用いられる和菓子

和菓子の魅力を
次世代に伝えるため、
地域の茶室と連携して、お茶菓子を
子供茶室教室に提供しています。

子供教室だからと言って、
手抜きすることはなくすべて

「本物志向」


そういった地域への思いが
この地で愛される要因になっているのだと
感じました。

創業の背景と地元への思い


創業当初の写真

この店が誕生したきっかけは、
店主がかつて勤めていた
お店の閉店でした。

そこで作られていた

この美味しいもなかの味を
どうしても継承したい

という熱意が、
独立の大きな原動力となりました。
茨木の地で経営を続ける理由について、

店主は

地元の魅力を日々感じているからこそ、
その良さをお菓子を通じて還元したい

という思いを持っています。

困難と克服


工房の設備イメージ

創業から数十年にわたる歴史の中で、
さまざまな課題に直面してきました。

特にコロナ禍では客足が大きく減少し、
困難を極めたそうです。
しかし、店主は

「変わらない味を提供する」



という強い信念を貫き、
常連客や地元の応援に支えられて
この時期を乗り越えました。

家族と創造性


夫婦で作る和菓子

創業以来、店主は妻と二人三脚で
経営を続けてきました。


妻との出会いは前職のお菓子屋での
社内恋愛がきっかけだったそうです。



さらに、店主は映画鑑賞が趣味で、
そこから発想を得た和菓子を
茶席などで提供することもあります。

家族のサポートと自身の好奇心が
新たな着想の源になり、
和菓子の世界を広げています。

おすすめ商品

 

茨木城主もなか

代表的な銘菓は茨木城主もなか。
国産米を使った香ばしい
最中種(もなかだね)と、
風味豊かな手炊きあんこが好相性です。

商品名 詳細
特徴 ふわっとした食感の皮と、
豆本来の味わいが際立つあんこ
味わい
ほどよい甘さの中に深いコクを感じられる
見どころ 昔ながらの茨木の味を守るという
店主の思いが詰まった一品




店舗情報・購入方法


ちとせ本舗 店舗



項目 詳細
店名 茨木城主もなか本舗 ちとせ
所在地     大阪府茨木市双葉町6−10
電話番号 072-635-0120
定休日 水曜日
アクセス 茨木市駅から徒歩5分

 

まとめ


店舗外観のまとめイメージ


素材や製法にこだわり、
1つ1つを丁寧に作ることで生まれる

本物の味

それがこのお店の強みです。
新鮮さを保つための「 作り置きしない」姿勢や、
地域の文化や歴史を大切にする思いが、
35年にもわたって
愛され続けてきた理由といえます。

\mochimoji編集部より/

今回の記事を通して強く感じたのは、
和菓子作りにかける
真摯な思いと職人の姿勢です。

素材の選択や炊き方への
細かな配慮はもちろん、

地元や家族とのつながりを大切にしている
人が作るお菓子そのものから
温かい気持ちを得られました。

 

この記事を書いた人
いしたにたいし

いしたにたいし

経歴
広告代理店を経て和菓子職人に転身。
その後和菓子専門サイトを運営中。
(和菓子置き換えダイエットで-40kg成功)