和菓子の歴史を楽しもう 古代から現代まで徹底解説


和菓子は、日本の行事や四季と
結びついた伝統的なお菓子です。

起源をたどると、
縄文弥生時代の木の実や餅菓子まで
さかのぼり、海外文化茶道との関わりの中で
独自の発展を遂げてきました。

本記事では、そうした和菓子の歴史を
わかりやすく紹介します。

歴史を知ることで、
ひとつひとつの菓子に込められた意味や
工夫をより深く味わうことができるでしょう。

 

 

この記事を読んでわかること

和菓子の発祥

 

時代ごとの特徴
(奈良・平安~鎌倉・室町/江戸/明治以降)

 

現代の和菓子

 

古代の和菓子(縄文・弥生時代~奈良時代)


縄文・弥生時代を示すイメージ

古代における菓子のはじまり

 

縄文・弥生時代の菓子

  • 木の実を粉砕して丸めたものが「団子」の原型に
    なったという説があります。

  • 弥生時代には稲作が始まり、
    米を用いた餅状の食べ方が生まれました。


唐菓子(からくだもの)の伝来


唐菓子のイメージ

唐菓子(からくだもの)の伝来

  • 中国から伝わった唐菓子は、穀物や果物を
    煮たり油で揚げたりした菓子で、宮廷儀式で用いられました。

  • 日本の風土に合うよう材料や製法が工夫されるなかで、
    和菓子へと近づいていきます。

 

鎌倉・室町時代の和菓子

 
鎌倉・室町時代の武士が菓子を食べるイメージ

武士と和菓子


エネルギー源としての菓子

  • 鎌倉時代には武家社会でも菓子が取り入れられ、
    団子や餅は日常の手軽なおやつとして普及しました。

  • 武家や庶民の間で菓子の存在が定着し、
    製法の工夫やバリエーションが増えます。

 


鎌倉武士イメージ

プチ情報

  • 鎌倉武士の間では、弓馬の鍛錬や
    合戦時のエネルギー補給として、
    携帯しやすい固形状の菓子が重宝されました。
    現代でいう栄養バーのような
    役割を果たしていたとも言われます。

 


茶の湯と菓子文化の関係

 

茶の湯と菓子文化のイメージ

茶道との結びつき

  • 室町時代に茶の湯が隆盛を迎え、
    和菓子は茶席を彩る大切な要素へ。

  • 「羊羹(ようかん)」は中国の汁物(羹(あつもの))が由来ですが、
    小豆や粉を使った甘い菓子として日本独自に発達しました。

 

羊羹のイメージ

いしたにのアバター いしたに

羊羹は羊のスープがもとになったって
おもしろいですね! 


江戸時代の和菓子


江戸時代の和菓子屋イメージ

和菓子の種類が一気に増える


砂糖の普及が後押し

  • 江戸時代には砂糖の輸入量が増加し、
    これまで貴重だった甘味が庶民の生活にも広がります。

  • 羊羹饅頭大福団子最中など、
    現在おなじみの和菓子がこの時代に広く普及しました。

 

最中や団子など、江戸時代に普及した和菓子イメージ

プチ情報

  • 江戸時代は参勤交代街道整備により、
    各地で名物菓子が誕生しました。
    旅の土産として持ち帰る菓子が人気を呼び、
    特定の地域へわざわざ買いに行く
    菓子巡り
    も盛んだったようです。


明治時代の和菓子


明治時代の菓子店風景

西洋菓子との出会い

洋菓子と技術の融合

  • 明治期にケーキやチョコレートが紹介され、
    和菓子にもオーブンやバターなどを取り入れた新商品が誕生。

  • 洋菓子との交流が、和菓子の新しい方向性を開いていきます。


工業化と大量生産

 

明治期の菓子工場イメージ


機械の導入で効率化

  • 大量生産が可能になり、贈答品としての需要も拡大。

  • 企業規模での製造が盛んになり、
    より多くの人が手軽に和菓子を味わえるようになります。

 

海外への広がり

 

和菓子が海外でも注目されるイメージ

国際博覧会での評価

  • 博覧会などを通じ、海外で和菓子の美しさと
    繊細な技術が評価されました。

  • 茶会を通じて海外にも広まり、
    日本文化としての和菓子が定着していきます。

 

現代に受け継がれる和菓子


現代の和菓子イメージ

多様化する商品


新作やコラボ菓子

  • イチゴ大福などフルーツを取り入れたものや、
    洋菓子の要素を加えた創作和菓子が人気です。

  • 美しい見た目や新しい食感など、多彩な楽しみ方が広がっています。


職人の技と地域ブランド


現代の職人技のイメージ

新作やコラボ菓子

  • 老舗の職人は、
    手間と技を惜しまない伝統的な製法を守り続けています。

  • 各地の特産品を使い、地域のブランド力を高める動きも盛んです。


いしたにのアバター いしたに

近年は、国際的なコンクールで受賞する
和菓子職人も増えています。

日本国内だけでなく、
世界各地で“あんこの奥深さ”や
職人技”が評価される時代となりました。

 

まとめ


和菓子は、縄文・弥生時代の
木の実餅状の菓子を起源とし、
中国からの唐菓子や茶道との

結びつきなどを受けながら、
日本独自の繊細な文化へと育まれました。

江戸時代には砂糖の普及により、
多彩な和菓子が一気に花開き、

明治以降は洋菓子の導入や
工業化でさらに幅を広げています。

四季や地域、行事に寄り添いながらも
進化を続ける和菓子は、
今も私たちの
生活を豊かに彩る
かけがえのない存在です。

 

\mochimoji編集部より/

mochimojiでは、伝統を継承する老舗の職人技から
フレッシュなアイデアを取り入れた
新しい和菓子まで、幅広く紹介しています。

歴史や背景を知ると、食べる楽しさが
一段と深まるはずです。
季節限定品や企画商品も
随時お届けしていますので、
ぜひチェックしてみてください。

 

この記事を書いた人
いしたにたいし

いしたにたいし

経歴
広告代理店を経て和菓子職人に転身。
その後和菓子専門サイトを運営中。
(和菓子置き換えダイエットで-40kg成功)